今回は、部下へのフィードバックのコツについて、とある番組からとても学ぶことが多かったので紹介しようと思います。
あなたは、ガールズグループのNiziUをご存じでしょうか。
※TOP画像は、NiziU Official Websiteより引用
日本の音楽会社であるソニーミュージックと韓国の大手事務所であるJYPエンターテイメントの合同オーディションである「Nizi Project」において、約1万人から選び抜かれた9人からなるガールズグループです。
オーディションの末、2020年12月に9名でデビューを果たし、デビュー後わずか29日でNHK紅白歌合戦出場、音楽配信チャートでは軒並み1位をたたき出し、脅威の123冠を達成した大人気グループです。
「人を動かすフィードバックのコツとガールズグループの何が関係あるの!?」と思った方へ!
このNiziUのオーディション番組である「Nizi Project」が、ビジネスマンにとってマネジメントをはじめとして学べる点が多くあったので紹介します。
あなたもハマること間違いなし!?
目次
Nizi Projectって?
Nizi Project(虹プロジェクト)とは、冒頭に記載のとおり、JYPエンターテイメントとソニーミュージックによる、ガールズグループ結成に向けた共同プロジェクトです。
JYPエンターテインメントの創業者であるJ.Y. Park (パク・ジニョン)が総合プロデューサー を務め、2019年7月中旬から全国でオーディションを開催しました。
総勢10,231人の応募者から、日本での合宿、韓国でのトレーニングなどを経てNiziUデビューに至るまでの経過を描くオーディション番組です。
今更!?と思う方もいるかもしれませんが、時間が経った今でもかなり見どころのある番組ですので、まだ見ていない方はぜひご覧ください。
「Nizi Project」を見ることで、フィードバックのコツをはじめとした人材マネジメント術を学ぶことが出来ます。
- 才能とは?
- 努力とは?
- チャンスをつかむ人とは?
- 人間が成長するとは?
- プロ意識とは?
その全てがこの番組に詰まっています。
「Nizi Project」は、YouTubeもしくはHuluにて全編見ることができます(2021年7月時点)。
「後から教えて済むこと」と「後から教えられないこと」を区別する
日本でのオーディション3次審査より、総合プロデューサーであるJ.Y. Park (パク・ジニョン)が参加します。
最初の数話を見るだけで分かりますが、とにかくJ.Y. Park (パク・ジニョン) さんの”人を見る目”、”人を動かす力”がすごいです!!
将来性のある人間を見抜こうとした時に何を見るべきなのか?
あなたならどうしますか?
オーディションですので「Nizi Project」には、素人から練習生まで様々なレベルの人が参加しています。
その中で、 J.Y. Park (パク・ジニョン)さんは「後から教えて済むこと」と「後から教えられないこと」を常に区別して、後から教えることのできない才能や素質を持っている人を見抜いてそこを評価し、フィードバックしています。
後から教えられる歌やダンス、メイクなどは後回しなんです!
まずは、その人自身の持つ個性、魅力をとことん重視して選抜を行っていきます。
最近の企業における採用では、即戦力採用が主流となり、スキルの持っている人、経験のある人を重視する傾向を強く感じます。
ですが、スキルを持っていてもアドバイスを素直に聞き入れない人や嘘をつくような人であればどうでしょうか。
これは極端な例ですが、
「Nizi Project」でのたった数分とも言える短い時間におけるJ.Y. Park (パク・ジニョン)さんの才能を見抜く”人を見る目”と”人を動かすフィードバック”は驚きの連続です。
フィードバックを素直に受け止められるか。
目の前のことにどれだけ好奇心を持てるか。
辛い状況でも、その状況をいかに楽しめるか。
こういったことは、何もアイドルだけでなく、企業においてもとても大切な考え方です。
マネジメントを考えたとき、部下やメンバーへのフィードバックは避けられません。
そのフィードバックのコツとして、間や言い回し、どのようにフィードバックするかがよく取り上げられます。
「Nizi Project」では、人を動かすフィードバックのコツ、ヒントについて楽しみながら学ぶことができます。
とにかく人を褒める力がすごい
J.Y. Park (パク・ジニョン)さんは、オーディションの中で、まず褒めることから始めます。
そして、一言では終わらせず、褒めて褒めて褒めちぎっています。
がっちり褒めたうえで、その人に足りないところを指摘し、あなたに期待しているということをストレートに伝える…
あなたがフィードバックを受ける側ならどうでしょうか。
恥ずかしいけれど、悪い気はしないと思います(わざとらしい褒めを除いて)。
日本人は褒めることが苦手とも言われており、最近褒められた記憶を辿ってもなかなか思い浮かばない方もいるのではないでしょうか。
J.Y. Park (パク・ジニョン) さんは、ただその人の技術を褒めるのではなく、これまでの頑張りや努力、フィードバックをきちんと受け入れて練習してきたことを的確にフィードバックします。
的外れなフィードバックによりがっかりしたことやモチベーションが下がった経験、一度や二度あると思います。
足りないところを指摘する際も褒めたうえで「ただ、ここから先はまだ足りていないよね。不足しているよね」と受け入れ態勢を作ったうえでフィードバックをしています。
最後には、「君ならもっと出来るはず」「期待している」「信じている」「あとは君次第」という期待の感情もきちんと伝えます。
人を動かすために必要なこと(コツ)について、褒める・叱る・感情を伝えるなどの大切さを教えてくれます。
背中で示す
J.Y. Park (パク・ジニョン) さんは、プロデューサーとしてだけでなく、自身も音楽活動を現役で続けています。
毎日の筋力トレーニングやボイストレーニングは欠かさず、多方面で活躍しているにも関わらず、自分をストイックに追い込んでいるのです。
だからこそ、「Nizi Project」における1つ1つの発言の説得力が増しているんですね。
物語は、地方予選からスタートし、日本での合宿を経て、選抜されたメンバーでのソウル編へと進んでいきます。
このソウル編では、約10,000人から13人まで絞られ、練習を重ねることとなります。
ある日13人のメンバーは、J.Y. Park (パク・ジニョン)さんのコンサートに招かれ、鑑賞することとなるのですが、普段のフィードバックの内容を自らが体現し、それを背中でメンバーへ示す姿は心動かされるものがあります。
この点に関しては、文字で書くよりも熱量がどれだけメンバーに伝わっているか、反応を見てもらった方が早いと思います。
下記動画の7分10秒からが該当しますので、興味のある方はぜひ見てみてください。
プロ意識とは?
プロになるということは、どういうことでしょうか。
普段行っている仕事は、お客さんからするとあなたがプロになります。
プロとして意識していることはありますか?
「Nizi Project」のなかで、プロ意識について考えさせられる場面がありましたので、紹介します。
地域予選を勝ち抜き、合宿に進んだメンバーは、歌唱力やダンスのテストを行うこととなります。
そのなかで、J.Y. Park (パク・ジニョン)さんに期待されていた井上あかりさんがパフォーマンスするところで問題は起こります。
J.Y. Park (パク・ジニョン)さんは、あかりさんのダンスパフォーマンス中に音楽のストップをかけ、そして声をかけます。
とても才能に優れています。
しかし、本当にがっかりしました。
何を考えてここに来たのか分かりません。
才能はあるけれど、努力をしない人なのかな?と思います。
このチャンスは、あかりさんにとってそこまで重要ではないんですか?
[Nizi Project] Part 1 #4-2 一部抜粋
実は、あかりさんは、合宿前の1か月間体調を崩してしまい入院することになり、ほとんど練習が出来ていなかったのです。
しかし、あかりさんはフィードバックを受けている間、一切の言い訳をしませんでした。
そしてそのままパフォーマンスは終了となります。
休憩中に番組スタッフより事情を聞かされた J.Y. Park (パク・ジニョン) さんは、休憩後にあかりさんに質問をします。
「どうして入院していたことを話してくれなかったのですか」と。
その質問に対して、あかりさんは「あまり(人前で)言うことではないと思って…」と答えるのです。
いかがでしょうか。
これは社会人ではなく、15歳の子の発言なんです。
それも、大事なオーディションの場での発言です。
確かに、プロと名乗る以上は言い訳は通用しません。プロは、過程を見られることはなく、成果物が全てです。
プロ野球選手やプロサッカー選手が、「風邪を引いたから調子が出なかった」「飲みすぎてしまって~~」とは言わないですよね。
あなたが何かサービスを受けるとき、対応するスタッフは、私たちから見ればプロです。
そのとき、プロの態度が悪かったらどうでしょうか。
その背景には、体調の悪さがあるかもしれません。もしかすると不幸なことがあり、落ち込んでいるのかもしれません。
しかし、人前に立ってサービスを提供し、お金をもらう以上プロ意識を持つべきです。
たった15歳の女の子が、その意識を持ちオーディションに取り組む姿は、きっとあなたも心打たれるはずです。
下記動画の9分ちょうどからが該当シーンです。
他にも、合宿からさらに進んだソウル編では、プロに相応しいかどうかを見るべく立派なステージが用意されています。
立派なステージ、舞台が用意されたときにあなたはどちらに当てはまりますか?
- 圧倒されて失敗しないよう、なんとかこなすことだけを考える(アマチュア)
- 自分が世界で最高のスターだと思って振舞う(プロ)
大きなチャンスに恵まれ、挑戦したけど失敗した…そんなときでも顔をしかめず、自信満々に、堂々とやり切る気持ちが大切であると番組内では言っています。
誰よりも努力してきたという意識が自信につながり、最高のパフォーマンスを発揮できるというフィードバックは、とても共感しました。
まとめ
いかかでしたでしょうか。
人を動かすフィードバックのコツとして書き始めたこの記事ですが、気が付いたらわたしが感動したポイントの紹介となってしまいました…
とはいえ「Nizi Project」は、ビジネスマンにとって学べることがとても多く、一度は見たいおすすめの番組です。
上記に加え、何よりJ.Y. Park (パク・ジニョン)さんの人を動かすフィードバックについて、コツ・ヒントが様々な場面で見ることができるので、部下のマネジメントに悩んでいる人には打ってつけだと思います。
人を褒める技術、人を伸ばす技術を考えたときに、これほどエンタメとして楽しみつつ人材マネジメント術が学べる番組は他にないと思います。
少しでも興味を持った方は、ぜひ1話から見てください。
そして感想を聞かせてください^ ^